ハイスクール国際ジオラマグランプリ出場作品の紹介
私たち歴史研究部は、2019年度よりハイスクール国際ジオラマグランプリへの出場・入賞をめざして活動しています。これまで、参加をめざしていた大会が、コロナ禍で中止になってしまったこともありました。私たちの活動の場所と時間も制限され、思うように作業が進められないこともありました。そのような中で、出場をはたした第8回と第10回の作品をご紹介します。これらの作品は、学園祭で展示しますので、是非実物を見に来てください!!
第8回ハイスクール国際ジオラマグランプリ(2021.3開催)
Aチーム 作品名 : 高御座(たかみくら)
2019年(令和元年)5月1日に行われた「即位の礼 正殿の儀」をジオラマ作品にしました。高御座は、天皇陛下の即位式で使われるものです。高御座の装飾は大変細かく、それを丁寧に小さく作製することは大変困難でした。皇居のつやつやした床の表現にも苦労しました。高御座内に天皇陛下、お祝いする秋篠宮ご一家、宮内庁の方々、万歳三唱をする安倍首相(当時)を表現しました。材料は、紙と紙粘土、布、木材を使っています。この作品は、第3位にあたる「プレゼンテーション賞」をいただくことができました。
Bチーム 作品名 : 合掌造り
日本の原風景ともいうべき美しい合掌造り集落をジオラマ作品にしました。合掌造りは岐阜県白川郷のものを参考にしました。田んぼの稲は麻糸を染めて作りました。茅葺屋根は100円ショップのホウキで作りました。本物の土や石をくだいて使ったりもしています。安くて適切な材料を探すことはとても大変でした。審査員の方には、「かかしが味わい深い」と言っていただきました。外観だけではなく、合掌造りの内部にもこだわり、囲炉裏をつくり、灯りがともるようにしました。
第10回ハイスクール国際ジオラマグランプリ(2023.3開催)
作品づくり
5年生(当時)7名がAチーム・Bチームに分かれて作品を作りました。参加できない1年生(当時)2名は先輩のお手伝いをしました。社会科研究室で週3回活動しました。グランプリ直前は特別教室に移動して作製しました。
Aチーム 作品名 : ただいまモネ
パリ郊外からほど近いノルマンディー地方の入口に位置するジベルニー村に、印象派絵画の巨匠クロード・モネ(1840~1926)が晩年を過ごした家と庭園があります。浜名湖ガーデンパークにはこの家と庭を模した「花の美術館」があるので、部員皆で見学に行き、写真を撮ったりして資料集めをし、ジオラマ作品に仕上げました。「ただいまモネ」のネーミングは、NHK朝の連続テレビ小説「おかえりモネ」をひねりました。名作「睡蓮」のモデルとなった日本式庭園は大変有名ですが、睡蓮の花を小さくつくくることや、太鼓橋の曲線作りは難しかったです。また、家の内部には、モネのアトリエを作りました。「ただいま」と帰ってきたモネは、いつものように庭に出て、キャンパスに向かい「睡蓮」を描いています。
Bチーム 作品名 : 月曜日の朝、錦帯橋にて
錦帯橋は、山口県岩国市の錦川にかかる5連の木造橋です。日本三名橋に数えられています。1673年(江戸時代)の創建以来、約350年を超えて錦帯橋の技術と美しさが、今も守られ続けています。先輩が日本の原風景「合掌造り」に挑戦したように、後輩の私たちも日本の素晴らしい風景をジオラマ作品にしようと挑戦しました。橋の構造は大変複雑かつ美しく、試行錯誤の連続でした。また、人を配置するためには、規定の大きさの中に5連を入れるように作ると、人が豆粒になってしまい味わいが出ません。そこで、2連までを規定枠に入れて作成しました。水の表現も大変難しかったです。月曜日の朝は、観光地錦帯橋もまだ静か。地元の人がお散歩していたり、いち早く訪れた観光客が角度を工夫してカメラにおさめたりしている・・そんな時間をジオラマ作品にしました。
グランプリでのプレゼンテーションの様子
第10回ハイスクール国際ジオラマグランプリは、久しぶりに対面でのプレゼンテーションが行われました。審査員の先生方を前に、作品についてスライドを使いながら説明します。第10回大会は、一次審査を通過した27作品で競われました。岡山県や奈良県、栃木県・・と全国の高校生が参加しました。全国の高校生と競い合う、厳しさと喜びを感じました
2023年度の歴史研究部
今年度は4年生4名、3年生1名、2年生4名、の計9名で活動しています。昨年度で5年生7名が引退してしまい、残る中学生は2名のみ、と存続の危機でしたが、なんと7名の新入部員を迎えることができ、仲よく活動しています。また、長年本館2階の社会科研究室で活動してきましたが、今年度より東館4階の特別教室に部室をいただき、引っ越しをしました。広い教室でのびのび活動することができています。
- 高校生部員の目標 : ハイスクール国際ジオラマグランプリ出場
- 中学生部員の目標 : 学園祭部活展での発表
それぞれにこの目標に向けて活動しています。
学園祭部活展2023
①研究展示 「地震~関東大震災から100年~」
2019年度学園祭以来の、部活展参加です。もちろん歴史研究部全員が部活展初体験。テーマは、「地震~関東大震災から100年~」です。歴代歴史研究部の先輩方が頑張ってこられた大制作物に挑戦しました。歴史研究部のスローガンは「歴史をかたちにする」です。初心者中学生の作品なので技術はまだまだですが、これからもっともっと良いものを作ることができるように努力したいと思います。
②ジオラマ作品展示
このHPでご紹介したジオラマ4作品をすべて展示します。ジオラマの細かいところまでご覧ください。また、ジオラマは見る角度の違いでさまざまな表情を見せることができます。HPの写真だけでは伝えきれません。
是非、歴史研究部部活展にご来場ください!! お待ちしております!!