ここまで、世界・日本・浜松、それぞれの『水』に関する多くのことを様々な角度から見てきました。
私たちがこの水問題に対して直接関われることは限られています。
しかし、ここで何もせずに終われば、本当に何も変わらないままです。
そこで、私たちが今日からできることを、簡単に出来ることから、難しいことまで、難易度順に分けて考えてみました。
《難易度 低》
1.水を出しっぱなしにしない
歯を磨く時、洗顔をする時、シャンプーをする時、洗い物をする時、出しっぱなしにしてしまうこと、ありませんか?もったいないと思いませんか?
2.油を直接流さない&食器についた油も拭き取る
揚げ物を食べたあと、油の処理は正しくできていますか?そして、油のついた食器をそのまま洗っていませんか?あなたのちょっとした工夫が、節水につながります。
3.お風呂の残り湯を洗濯に使うなど、再利用する
あなたは、お風呂の残り湯の再利用がなぜ良いのか知っていますか。お風呂の残り湯は、水道水よりも温度が高いため洗剤の溶けもよく、汚れ落ちもずいぶんと違ってきます。その分、洗濯にかかる時間も短縮できるので電気代の節約にもつながります。
※お風呂に入浴剤を使用している場合は注意が必要
4.浴槽にお湯を張ったら、責任をもって必ず入る
お風呂に入る時、浴槽にお湯を張りますよね。そこで、眠くなってしまったり、気が変わってしまったりして、湯船に浸からず、そのまま捨ててしまうということ、ありませんか?何百リットルもの水を無駄にするのを防ぐために、責任をもって湯船に浸かりましょう。
《難易度 中》
1.地元の食材を買う
「バーチャルウォーター(仮想水)」という言葉をご存じですか?バーチャルウォーターとは、農産物・畜産物の生産に要した水の量を、農産物・畜産物の輸出入に伴って売買されていると捉えたものです。つまり地元産の食材なら、バーチャルウォーターの量が減ります。さらに、食料自給率が高まるというメリットもあります。
2.募金する
今年の7月から、レジ袋が有料になりました。そのレジ袋に使う2円や3円や5円を、誰かを助けるために使えるとしたらどうでしょう?例えば、ユニセフやウォーターエイドなどの団体に募金すれば、あなたはたくさんの人の命を救うことが出来ます。ここで、どのくらいのお金が集まれば、どのような支援ができるのかを紹介します。
値段 | 用途 | 説明 |
4円 | ビタミンA(1年分)1人分 | 栄養不良で病気への抵抗力が落ちた子どもたちに、ビタミンAを投与することで、生存の可能性を大きく高めることができる |
27円 | 栄養治療用ミルク1カップ分 | 衰弱した子供たちの身体に負担がかからないよう、治療用ミルクを少しずつ飲ませることができる |
31円 | 栄養治療食1袋分 | ペースト状の栄養治療食が食べられるようになったら退院し、通院治療を数週間続けることができる |
1195円 | 吊り下げ式体重計1台分 | 幼年期の栄養不良の定期的な発育観察で早期に発見、対応することができる |
これを見て、「こんなに少しのお金だけで、たくさんの人々を救うことができるんだ」と思った方、下のリンクからあなたの気持ちを届けられます。あなたの力で、人を救ってみませんか?
3.食べ切れるだけの量の食料を購入する
現在日本の食料廃棄物は、年間2,759万トン、そのうち食べられるのに捨てられる「食品ロス」の量は、年間643万トン(人口一人当たり51キログラム)です。食料をたくさん輸入しているのに、それを大量に捨ててしまっている現実があります。「食品ロス」を減らし、食べ物も飲み物も大切に消費していきましょう。
4.お風呂掃除を水をふくめた雑巾で行う
お風呂掃除のとき、腰を屈めるのが面倒くさくて、シャワーの水を大量に使用していませんか?カビが生えるのでは?と思うかもしれませんが、カビ予防を徹底した雑巾も売っているので、使ってみてはどうでしょうか?
《難易度 高》
1.雨水を活用する
みなさんは、「雨水タンク」を知っていますか?雨水タンクとは、屋根から雨どいに流れた雨水を、途中で取水して貯めておくタンクのことです。家庭菜園やガーデニングなどの散水、洗車などに活用することができ、浄化装置を付ければ、飲料水にすることも出来ます。
また、これを活用することで、水道代を節約できるだけでなく、周りの水たまりが減り、ボウフラ(蚊の幼虫)の発生を軽減することができるというメリットもあります。
2.シャワーヘッドを節水シャワーヘッドにする
シャワーヘッドに空いた穴を従来よりも小さくしたり、シャワーヘッドに内蔵された羽根が回転したりして水圧を上げることで、同じ強さのシャワーで使用水量を抑えることができます。
これらが、私たちが考えた節水方法です。
私たちが行った「水に関する意識調査」で分かったことは、水が有限資源であるという認識が日本人には低いということです。もし、このまま好きなだけ水を使い続けると、どうなると思いますか?この一人一人の意識の低さが集まると、世界中が水不足に陥り、水をめぐって戦争が起こるかもしれません。これは、解決しなければならない世界の問題だと思います。
最後にもう一度聞きます。 「水」と聞いてあなたは何を考えますか?
一人一人が少しでも水に対する意識を変えれば、それが大きな力となります。その力が、今の私たちの豊かな暮らしを維持し、さらに、今水不足に苦しんでいる国の方々の暮らしも、豊かにできると私たちは考えます。私たちが今から動き出せば、世界は徐々に明るくなるはずです。
私たちのページを読んだことで、あなたが水を大切に扱うようになり、また水の未来について考えていただければうれしいです。
以上で、4年星組のホームルーム展を終わります。
ご覧いただきありがとうございました!
〈出典〉
〈参考〉
政府広報オンライン「もったいない!食べられるのに捨てられる「食品ロス」を減らそう」
図解でわかる 14歳からの水と環境問題 /著書 インフォビジュアル研究所