ギリシャの殺処分0プロジェクト
●ギリシャは殺処分ゼロ!!
ギリシャは「野犬保護プロジェクト」を成功させた国なんです!
Q.どのようにしてプロジェクトを成功させたのですか?
A.国と地方と国民の協力と、綿密な話し合いが成功へ導きました!
どんな経緯でプロジェクトが始まったの??
1.プロジェクトが始まるまで!
野犬プロジェクトは2004年に開かれたアテネオリンピック前にギリシャで行われました。
野犬保護プロジェクトはTNR(Trap・Neuter・Return トラップ・ニューター・リターン)を行うプロジェクトです。TNRは飼い主がいない犬や猫たちに、避妊・去勢手術し、元の場所に返すことです。手術を受けた犬や猫たちはボランティアに餌をもらい、その地域で暮らす人々に見守られながら一世一代の命を全うします。
オリンピック開催前のアテネは、街中に野犬がみられることが問題となっており、一時は殺処分を行うことも検討されていました。
しかし、オリンピックを開くために動物を排除すべきではないという意見が多く寄せられ、行政が動き、野犬たちに予防接種や病気の治療をし、TNRをすることが法案として提出されたのです。
その後、ギリシャ会議で可決され、本格的に野犬保護プロジェクトが開始され始めました。
2.プロジェクト始動!
まずは、試験的にアテネ都市のある地区で250頭の野犬を対象にTNRを行い始めました。
すると目に見える成果が得られ、活動は徐々に広がっていきました。
そして、2004年のアテネ五輪のときには、野犬保護プロジェクトを成功させることができました。この活動を通して里親が決まった親も多く、結果的にアテネの野犬の数は減ったのです!!
ギリシャで野犬保護プロジェクトが成功した理由は??
1.野犬保護プロジェクトに獣医師やドッグトレーナーなどの専門家が携わったこと!
野犬の中には人に噛みつこうとする、問題行動のある子もいました。そこで、そうした野犬たちを獣医師やドッグトレーナーなどの専門家がしつけを行い、人と安全に暮らせるように変えていきました。
野犬たちがバイクや車に接触して街中で命を落とさないよう、交通訓練を行い、人間と安全に共生できるようにもしていったのです。
2.反対派の人と綿密に話しあいをしたこと!
アテネの人々はもともと動物保護に理解がある方が多いと言われていますが中には野犬保護プロジェクトに反対していた人もいました。そこで、そんな反対派の人に対してのTNRの重要性を訴えたり、野犬保護プロジェクトを行うメリットなどを説明したりしていった結果、理解を示す人が増えていきました。
「動物と共に安心して暮らせる社会を作りたい」
そんな想いが野犬保護プロジェクトを成功させたのです!!!
※Petommowのwebサイトより
ペット先進国ドイツ
ノルトライン=ヴェストファーレン(NRW)州獣医局
ノルトライン=ヴェストファーレン(NRW)州獣医局は、ドイツに限らずEUでも中心的な州の行政です。日本は爬虫類、鳥類、哺乳類のみが動物取扱業の対象ですが、ドイツは両生類もここに含まれます。更に、魚類や節足動物であっても通報があれば現場に行き、指導助言を行います。
行政対応として日本と異なる点
・動物取扱業(ティアハイム含む)が違反(飼育数オーバー含む)した場合、即許可取り消し
・許可取り消し業者情報は他の州と共有
・業者、個人に関係なく動物を没収
・行政として収容施設は持たず、ティアハイムに収容依頼
・そのため、ティアハイムへの資金助成
日本と同様の点
・虐待の判断基準は法令に明示されていない
・アニマルホーダー、パピーミルに頭を抱えている
ドイツ動物保護連盟
ドイツ動物保護連盟は、ドイツ国内ほとんどのティアハイムをとりまとめている組織です。
動物福祉問題に精通した、生物学、獣医学及び法学分野の献身的な科学者が在籍し、ドイツ及びヨーロッパにおける動物福祉活動のための基盤を作り上げています。
ティアハイム
ティアハイムには、行政が保護や強制収容した動物、飼い主から引き取った動物、負傷野生動物等が国内外からも入る施設です。意外なことにティアハイムは「動物の監獄」というイメージがあるといわれます。
ドイツのティアハイムはどんな動物でも引き取るスタイルではないことが多いです。例えば、問題行動を理由に引き取りを依頼してきそうな飼い主の元には、ティアハイムからしつけを教えにいくなど、引き取らずに解決を試みます。ティアハイムの問題点は、動物の管理は行き届いていますが、スタッフが多忙を極めています。金銭だけでなく、人員不足も日本同様に存在します。
パピーミル問題
パピーミルとは英語で「子犬工場」を意味し、営利を目的として犬などの愛玩動物を費用を抑えて大量に繁殖させている悪質なブリーダーのことを指します。パピーミル問題は、ドイツにもあります。
※「動物愛護に多角的視点」のwebサイトの「動物愛護先進国ドイツから何を学ぶか」から