ここでは、日本の島や民族の方言・言語について調べました。すでに消えてしまったもの、消滅危機度が高いものがあったりします。私たちがあまり知らない、日本の言語の現状をご覧ください。
沖縄・琉球王国(南琉球方言)
◎ 八重山方言 (やえやまほうげん)
現地ではヤイマム二、スマム二と呼んでいる。話している人は、約4.5万人、消滅危険度は、6段階評価で4(重大な危険)となっている。八重山列島の石垣島、竹富島、小浜島、黒島、新城島、波照間島、西表島、鳩間島で話されている方言の総称。
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八重山語 標準語
にぃふぁいゆー ありがとう
くよーなーら おはよう、こんちには、 こんばんわ
ゆくひょーり おやすみ
◎ 宮古島方言 (みやこじまほうげん)
現地ではミャークフツと呼ばれている。話している人は約5万人、消滅危険度は6段階評価で3(危険)、宮古列島で話される方言の総称。
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宮古島語 標準語
うや お父さん
あんな お母さん
おとこ 男
おんな 女
◎ 与那国方言 (よなぐにほうげん)
現地ではドゥナンムヌイと呼ばれている。2010年で話している人は約400人。消滅危険度は6段階評価で4(重大な危険)、当日の住民でも50歳半ばを境に話せるものは稀になり、年少者は話せず、理解ができない。
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与那国語 標準語
ン マンキ ヒルナ? どこへいきますか?
フゥガラサ ありがとう、おめでとう
沖縄・琉球王国(北琉球方言)
◎ 奄美方言 (あまみほうげん)
話している人は約2.5万人、消滅危険度は6段階評価で3(危険)8~12世紀頃までに大きな集落が存在していたと推測される。大きく分けて、奄美大島、喜界島、徳之島、沖永良部島、与論島の五つの島がある。
沖永良部島、与論島は沖縄の言葉に近い。徳之島、奄美大島、奄美独特の言葉が強いが、それぞれ微妙に違う。奄美大島は大きく分けて古仁屋を中心とする南大島、名瀬市を中心とする北大島の2種類の方言に分かれアクセントが全く違う。
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奄美語 標準語
ヒンマ 昼
ユル 夜
ナマ 今
◎ 沖縄方言
現地では、ウチナーグチと呼ばれる。話している人は約98.4万人で、消滅危険度は6段階評価の3(危険)、沖縄諸島中南部で話される方言の総称で、沖縄北部方言を含む沖縄諸島全体の方言を「沖縄方言」と呼ぶ場合もある。
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沖縄語 標準語
まーされ おいしい
カナサン 愛してる
◎ 沖永良部与論沖縄北部諸方言
(おきのえらぶよろんおきなわほくぶしょほうげん)
2004年で話してる人は約9150人で、消滅危険度は6段階評価の中の3(危険)で、琉球語の内、沖縄諸島北部および鹿児島県奄美群島の与論島、沖永良部島で話される方言の総称である。沖縄諸島北部には沖縄本島北部と伊江島、伊是名島、伊平屋島、古宇利島、屋我地島、瀬底島、水納島、津堅島、久高島が含まれる。
小笠原諸島(小笠原語)
・小笠原群島で話されてる言語で、八丈・英語・ハワイ語などの影響により標準語でないもの・言い方・発音、いろんな語源からきたしゃべり方の総称。さらに独自変化もある。明治時代から終戦にかけて使われた。現在は、小笠原英語・標準語・小笠原方言が混ざった混合言語が話されている。
古い英語は、アメリカ東海岸のなまりでV→Wになる。
例 vacation→wacation(休み)
voice→woice(声)
56単語ある中で英語由来の単語17語、ハワイ由来の単語39語があった 現在は、単語レベルでしか残っていない。欧米人や太平洋諸島先住民族(ポリネシア人、ミクロネシア人)から構成される欧米系島民の移民に加え、小笠原諸島へは日本人も多く移民してきたが、八丈島出身者が多かったため小笠原方言の成立には八丈方言が強く影響を与えた。日本領になってから、日本語を学習。そのため英語やフレーズが英語の発音のまま使われる。
北海道・アイヌ(アイヌ語)
◎ アイヌ語
話されている地域は北海道、過去には樺太・千島列島・東北地方でも話されていた。 千島アイヌ語、樺太アイヌ語、北海道アイヌ語の3種類がある。
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アイヌ語 標準語
アイヌモシㇼ アイヌ民族の地
アトゥイ 海
イタㇰ 言葉
イヤイライケレ ありがとう
タント 今日
◎ 千島アイヌ
千島アイヌ語またはアイヌ語千島方言は千島列島で話されていたアイヌ語の方言である。 主な分布は国後島、択捉島、得撫島、占守島であった。カムチャツカ半島南端ではカムチャダール人と千島アイヌが混淆した集団が少数存在したことが考えられている。1875年に千島列島が日本の施政下になったときには、カムチャツカ半島にも100人のアイヌがいたが、1884年日本政府により色丹島に強制移住させられた。1945年に千島列島がソビエト連邦の施政下になると、残った南千島のアイヌは北海道に移住し同化して姿を消した。
現在は消滅した言語(死語)である。 消滅時期:1884年以降、1962年消滅確認。
◎ 樺太アイヌ語
樺太アイヌ語またはアイヌ語樺太方言は、樺太で樺太アイヌによって話されていた方言である。アイヌが北海道から樺太に進出したのは、オホーツク文化後の時代であり比較的最近である。アイヌの口頭伝承によると、樺太に住んでいたTonchiと呼ばれるニブフ人を置き換えたという。樺太アイヌの家族は浅井タケの死亡により1960年に消滅。
◎ 北海道アイヌ語(アイヌ北海道方言)
北海道に分布しているアイヌ語の方言である。現存する唯一のアイヌ語方言である。明治時代以降、アイヌ民族の同化政策が押し進められ、アイヌ語は日常から急速に姿を消した。大人は自然にアイヌ語が口をついて出たが、子供達には将来を考えて、アイヌ語より日本語を身に付けさせようとする親が多かったため、極めて深刻な状態となっている。 1996年調査で15人、2007年調査で10人となった。
北海道・アイヌ(北海道・海岸部方言)
◎ 北海道方言(北海道弁)
東北方言を基盤とし、東日本方言に属するが、関西方言など西日本方言の影響も見受けられる。内陸の都市部を中心に、大部分では共通語(首都圏方言)に近い比較的均質な方言が話される。地域的・世代的な違いがあり、海岸部及び道南の方言は特に北奥羽方言的な特徴が濃い。海岸部方言の中でも漁村で話される言葉は浜言葉と呼ばれる。共通語に近い内陸部方言に対し、海岸部方言は北海道の内陸部出身者にとっても聞き取りにくい方言である。
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北海道弁 標準語
あきあじ 秋に収穫される
あっぺ さかさま
とうきび とうもろこし
あかまる 頭にくる
◎ 海岸部方言
音声・音韻はほぼ東北方言と共通している。イ段とウ段の音はかなり近く、シとス、チとツ、ジとズの区別がない(ズーズー弁と呼ばれている)。イとエもほとんど区別がない。語頭以外のカ行・タ行は濁音化(有声化)し、本来の濁音の直前には鼻音を伴う。浜言葉を中心に、「はよ、けーれ」(早く帰れ)、「まま、けぇ」(ごはん、食え=食べろ)など、東北弁に似た省略・短縮が起きる。
各地方での表現の違い 《表現の違いを表で見てみよう!!》
※学校の先生方に取材等をして、4藤オリジナルにまとめてみました。
関東 | 沖縄 | 北海道 | |
定規 | ものさし | さし | 定規 |
私 | 私 | わん | 私 |
とても | めっちゃ | でーじ | なまら |
体がだるい | だるい | あんまさん | こわい |
上靴 | 上履き | 概念なし | 上靴 |
とうもろこし | とうもろこし | ゆできび | とうきび |
正座 | 正座 | ひざまずき | おっちゃんこ |
今川焼き | 今川焼き | うむがー焼き | おやき |
捨てる | 投げる | ヒティユン | うっちゃる |
自転車 | 自転車 | ジティンシャ | じでんしゃ |
ばんそうこう | バンドエイド | リバテープ | サビオ |
炊き込みご飯 | 炊き込みご飯 | ジューシー | 混ぜご飯 |
イントネーションの違い 《実際に発音してみよう~!!》
関東 | 沖縄 | 北海道 | |
東 | ひ→ が→ し↑ | ひ→ が→ し↑ | ひ→ が→ し→ |
西 | に→ し↑ | に→ し↑ | に→ し→ |
北 | き→ た↑ | き→ た↑ | き→ た→ |
南 | み→ な→ み↑ | み→ な→ み↑ | み→ な→ み→ |
しめじ | し→ め→ じ↓ | し→ め→ じ↑ | し→ め→ じ→ |
えのき | え→ の→ き↓ | え→ の→ き↑ | え→ の→ き→ |
さくらんぼ | さ↑く→ら→ん→ぼ↓ | さ→く→ら→ん→ぼ | さ→ く→ ら→ ん→ ぼ→ |
とびうお | と→ び→ う→ お↓ | と→ び→ う→ お↑ | と→ び→ う→ お→ |
午前 | ご↑ ぜ→ ん↓ | ご→ ぜ→ ん↑ | ご→ ぜ→ ん→ |
午後 | ご↑ ご↓ | ご↑ ご↑ | ご→ ご→ |
自転車 | じ→ て↑ ん→ しゃ↓ | じ↑ て↑ ん↑ しゃ↑ | じ→ て→ ん→ しゃ→ |
本棚 | ほ↑ ん→ だ→ な↓ | ほ↑ ん↑ だ↑ な↑ | ほ→ ん→ だ→ な→ |
長ズボン | な→ が↑ ず→ ぼ→ ん↓ | な↑ が↑ ず↑ ぼ↑ ん↑ | な→ が→ ず→ ぼ↑ ん→ |
半そで | は→ ん→ そ→ で↑ | は↑ ん↑ そ↑ で↑ | は→ ん→ そ→ で→ |
いちご | い→ ち→ ご→ | い↑ ち↑ ご↑ | い→ ち→ ご→ |
いかがでしたか。日本の方言の民族や島についてまとめました。これらの方言はすでに消滅していたり、極めて消滅危機度が高いものとなっています。まずは私たちが現状を知ることが重要だと思います。
【出典・引用】
http://miyakojima-kids.net/B-miyakofutsu.html
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%AE%E5%8F%A4%E6%96%B9%E8%A8%80 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8E%E9%82%A3%E5%9B%BD%E6%96%B9%E8%A8%80
https://wikitravel.org/ja/%E4%B8%8E%E9%82%A3%E5%9B%BD%E6%96%B9%E8%A8%80%E4%BC%9A%E8%A9%B1%E9%9B%86
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B2%96%E7%B8%84%E6%96%B9%E8%A8%80
https://www.herenow.city/okinawa/article/hai-sai-okinawan-phrases/
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A5%84%E7%BE%8E%E6%96%B9%E8%A8%80
http://www.osumi.or.jp/sakata/hougen/hotitle1.htm
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%AB%E9%87%8D%E5%B1%B1%E6%96%B9%E8%A8%80
http://www.zephyr.justhpbs.jp/yaimamuni.html
https://www.freemap.jp/itemFreeDlPage.php?b=okinawa&s=okinawa1
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E7%AC%A0%E5%8E%9F%E6%96%B9%E8%A8%80
http://ogasawara-mulberry.com/sub4-21.htm
https://www.freemap.jp/item/hokkaido/hokkaido.html
https://hougen.ajima.jp/s.php?q=%E6%8D%A8%E3%81%A6%E3%82%8B
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%8C
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A8%BA%E5%A4%AA%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%8C
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%83%E5%B3%B6%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%8C
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https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8C%97%E6%B5%B7%E9%81%93%E6%96%B9%E8%