私たち人間は、多くの自然に囲まれています。そして、それらは無限にあるものではありません。
しかし、人間は今まで多くの自然を破壊してきました。その結果、現在世界規模で解決すべき多くの問題が存在します。このまま私たちが見て見ぬ振りをしていてたら、問題はさらに深刻化し、地球での暮らしを維持することがより難しくなる可能性があります。
そこで、私たち4年星組のホームルーム展では、世界が抱えている問題の一つである「水」について取り上げました。水は形がなく、例年のホームルーム展では取り上げることが難しいので、オンライン学園祭にふさわしいと考えました。さらに、この問題は世界中の人々が考えるべきものでもあるので、世界に発信することができる今回のホームルーム展のテーマに、「水」を選びました。
「水」と聞いてあなたは何を考えますか?
ペットボトルの水、洗面所の水、雨、川、海などが挙げられるのではないでしょうか。
そのような目に見える水だけでなく、生物の体の中にもたくさんの水があります。例えば、人間の体は、60~70%ほどが水で占められています。つまり、体の半分以上が水分なのです。そのうち自分の体重の2%の水が失われただけで具合が悪くなり、20%が失われてしまったら死んでしまいます。
このようなことから、水は生物にとって必要不可欠なものだとわかります。
ところで、「水」とはどのような物質なのでしょうか?
化学的にいうと、水素と酸素の化合物で、無色・無臭・無味の液体のことです。水は飲食という直接的なことだけでなく、食糧の生産、気候の調節、自然界におけるサイクルに基づくエネルギーの蓄積など、間接的なことも通して人間の生活を支えています。
では、私たちの手元に届けられる過程を改めて考えてみましょう。
(1) 雨や雪が森に降り注ぐ
(2) 地下に染み込んで川や海に流れる
(3) ダムや湖に貯められる
(4) 用水路から水を流す施設に取り入れられる
(5) 導水管を通って浄水場に運ばれる
(6) 浄水場で水道水が作られる
(7) 水道水になったら、いつでも使えるように配水池に貯められる
(8) 配水管を通って各家庭に届けられる
こうして私たちの家庭において様々な用途で水を使うことができるようになります。
その後、使用した水は下水処理場できれいにされてから川や海に戻り、また私たちの元に届きます。
水について調べるにあたって、様々な方面の方に水に対する意識アンケートを行いました。
『水に関する意識調査』 実施期間9月14日~30日
調査対象:日本または海外に在住する日本人 アンケートに答えてくれた方:1101人
質問内容:「どんな水を飲みますか?」
「住んでいる場所の水道水はおいしいですか?」
「1週間の入浴回数は?」
「節水をしていますか?」など
Survey : awareness of water 実施期間9月17日~30日
調査対象:海外または日本に在住する外国の方 アンケートに答えてくれた方:97人
質問内容:「どんな水を飲みますか?」
「シャワーを浴びる回数は?」
「シャワーを浴びる時間は?」
「節水するために実施していることは?」など
日本全国・静岡県含め31都道府県、外国から8か国に住む方々からそれぞれの水事情について答えていただきました。
【アンケート結果】※抜粋したもの
Q「水」を飲むとき、どのような水を飲みますか。
(日本人の解答)
(外国人の解答)
【注】tap water :水道水 bottled water:ペットボトルの水 filtered water:浄水器を通した水 boiled water:沸騰させた水
【グラフからわかること】
・日本には多くの水資源があるにもかかわらず、水を購入する人の割合が外国に比べて多い
(日本人)
Qあなたはどのような節水方法をしていますか。また、節水をしていないという方はなぜですか。
《節水をしていると答えた方の解答》
・トイレとシャワーヘッドを節水モードにする
・食器類の汚れがひどい時は,事前にキッチンぺーパーで汚れを拭き取ってから洗う
・お風呂のお湯は、浴槽の半分ぐらいまでにする
《節水をしていないと答えた方の理由》
・水は無限にあると思っている
・考えたことがない、意識したことがない
・忙しく、面倒で実行に移せない
(外国人)
《水の節約のためにしていること》
・雨水を使用する
・シャワーの時間を決める
・水をタンクに貯める
・雨の時はスプリンクラーを使わない
・肉や乳製品などをより生産するために、多くの水を必要とする食べ物をあまり食べない
【これらから感じたこと】
・水は無限にあると思っている方がいることから、日本人の水に関する知識不足が見られた
・外国人の節水方法の工夫がよく見られた
この2つの結果より、日本人と外国人の水に対しての意識の違いがとても分かるとともに、日本人の水への意識がとても低いということを実感しました。
アンケートにご協力してくださった方々ありがとうございました。
〈出典〉
https://kotobank.jp/word/水-138560
〈引用〉
【1】 通読できてよくわかる水の化学
著者:橋本 淳司
【2】 みずものがたり 水をめぐる7の話
企画編集: 山本 良一
編著:Think the Earth プロジェクト